クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい! プライド・オブ・アメリカで行ったハワイクルーズの旅行記です。


2日目 ハワイ島ヒロのアイスポンドでクールダウン

この日は朝の8時から夜の6時までハワイ島のヒロに停泊。ハワイ島はハワイ諸島の一番東にあって一番大きな島だ。池澤夏樹氏のハワイイ紀行によれば、この島はハワイイ諸島がのっているプレート上の一番新しい島だそうで、だから今も火山の活動が活発だ。

けっきょく溶岩は目撃できず

時差ぼけのせいか夜中に目が覚めちゃったりしたけれど、何とか朝7時に起床。到着したハワイ島には、今も活動している火山キラウエアがあるので、エクスカ―ジョンもそこに行くものが多い。でもそのエクスカージョンは丸1日がかりで出発は朝が早いし、わざわざ出かけなくても船から溶岩が流れている所が見られるとも聞いていたので、それでいいや、と申し込まなかった。

実際は今回のクルーズのコースはいつもと違っていて、溶岩が見られる海岸沿いは通らなかったんだけどね。それを知ったのはツアーが出た後だったので、しょうがない。

その代わり、港のインフォメーションで溶岩の話を聞いたり、実際に溶岩が流れてきたすぐソバに住んでいたというショップの人に、燃える溶岩の色って、とても言葉では言い表せない、写真でも絵でも表すことができない、自在に変化して動く不思議な色なんだ、とか説明を聞いて、それはそれでとっても面白かったけど。

デッキでアメリカンスマイルでジョギング

早起きできたおかげで朝は時間がゆっくりあったので、部屋で持参の朝食(レトルトの玄米発芽ご飯、水で戻した海藻サラダ、お湯で戻した切干し大根、梅干、海苔、お茶)をすませてジムに出かける。アメリカの船のジムらしく、広くて快適だ。

がんばってウエイトを上げたりサンドバックを叩いたりしているアメリカンマッチョ達を横目に、私たちはひ弱にストレッチ。そしてすぐにデッキにジョギングに出る。この船のデッキは、一番前と一番後ろが人がやっとすれ違えるくらいに狭くなっていて、案外走りにくいんだけど、デッキ周りを歩いたり走ったりしている人はけっこう多い。


デッキのジョグ&ウォークコースは1周約500メートル 5-6周も走れば汗だくだ

それ以上に椅子に座ったり、柵にもたれたりして、走っている人を応援してくれる人たちが多い。すれ違うたびに笑いかけてくれたり、手を振ってくれたり、拍手してくれたりするので、走るのにも愛嬌を振りまかなくてはならないので大変だ。何かって言うと挨拶し合ったり、何か気の効いたひと言を言い合うって、いかにもアメリカ人。

これに慣れちゃうと、正直なところ日本人らしきアジア人とすれ違っても、目も合わせずに無愛想にしているのがちょっと気になったりもしてくる。

ジャグジーのアメリカ式のぼせ社交術

こういうちょっとした社交でタイヘンなのはジャグジーだ。ジャグジーの先客や後から入ってきた人たちとは、挨拶してお喋りするのはお約束。「クルーズを楽しんでいますか?」「どこから来たの?」「エクスカージョンは何に行ったの?」「クルーズは何回目?」「お仕事の景気はどう?」てな感じで会話はどちらかがのぼせるまで続く。


プールは脂肪の布団を着たアメリカ人すら悲鳴を上げるほど冷たい

でもこのジャグジーで、私はハワイに居ながらにして、カロライナやミネソタ、コロラド、フロリダなどなどの、アメリカの平均的中流階級の人たちとたくさん話ができて面白かった。経済危機や豚インフルエンザの渦中から来た人たちだけど、ニュースで騒いでいるほどは深刻でない人たちも大勢居るんだなと実感したり、オバマ政権をすべてのアメリカ人が心から歓迎しているわけでも無さそうだなと感じたりできた。そして別れ際には、「あなたとお話できて、本当に楽しかった」とウソでもほんとっぽく言うのを忘れずに。

メインダイニングは昼やらないので、ランチは船の外へ

この船では、ランチはメインダイニングでは出してくれず、ビュッフェに行くか、プールサイドや小さなレストランでハンバーガーやホットドックを食べるかしかない。そんなものでせっかくの一食を満たすのは嫌なので、昼食を食べに陸に上がる。

ダウンタウンはちょっと遠いと聞いたので、港のインフォのお姉さんが歩いて行けるよと教えてくれた、アイスポンドという所に行ってみることにする。池があって景色がきれいで、食事ができるお店もいくつかあると言う。


陽射しが強い中、影も無い道を歩き始めた時には暑くて、アイスポンドはあんまり近くには感じなかったけど、池に近づくと空気がひんやりと涼しくなって、あ、そのアイスポンドはすぐそこだな、とわかった。

地元の人の憩いの場、アイスポンド

実際アイスポンドは海辺からすぐの木々に囲まれた中にあって、すごくきれいで気持ちがいい。地元の人たちがハイキングや水浴びに来る所らしく、池の周りには車がずらりと駐車されている。みんなちゃっちゃと着替えて水に入ったり、その辺を散策したりして、とっても楽しんでいる様子だ。



インフォのお姉さんがちょっとプライシーだけど、すごくいいと推薦してくれたココナッツグリルに行く。天井にはファンがぶんぶん回り、内装はいかにも南国風なクラシックな感じで、地元の人が大勢のグループで次々に入って来るような店だ。

インフォのお姉さんおすすめのココナッツグリル

この店の何が一番好ましかったかって、クーラーが無かったことだ。ハワイの田舎ではだいたい、陽が照るところは暑いけど、日陰の、特に海辺や川沿いは涼しい風が吹いている。建物の中では窓にシェードをつけて日が差さないようにしつつ、窓は全開にして風を入れ、天井のファンで空気を動かせば、それで十分涼しくなるのだ。

船を下りてから最後ホノルルで一泊したけれど、高層ホテルやアパートが立ち並ぶ街は湿気がこもって、人工的で不快に蒸し暑く感じたたよ。

ディナーはリトルイタリーでアメリカ式を再認識

夜は追加で10ドルが必要なイタリアンレストラン、リトルイタリーに行く。リトルイタリーってのは、ニューヨークのダウンタウンにあるイタリア人街と同じ名前だけど、ニューヨークの方は、隣のチャイナタウンに押されて、だんだんと小さくなっていく情けないエリアだった。ここでイタリアンを食べて美味しいと思ったことはないし…。


大好きなイタリアンだっと、Gも張り切って着物を着たのに…

でも、この船のリトルイタリーには、前日のメインダイニングが意外によかったので、実は大いに期待して行ったのだ。それなのにと言うか、やっぱりと言うか、パスタはやわやわのいわゆるアメリカンイタリアンであった。

4年ぶりに3年住んだアメリカにやって来て、アメリカの味なら何でも懐かしくおいしく感じちゃうのでは?と、ちょっと恐れていたんだけれど、そういうわけではなかった。よかった。

柔らかすぎるイタリアンはやっぱり不味いのだ。しかしアメリカ人、君たちはどうしてパスタをしこしこといい感じに茹でられないのかい???



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