クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい! プライド・オブ・アメリカで行ったハワイクルーズの旅行記です。


3日目 マウイ島ラハイナでテンダーボートにぐったり

この日は朝の8時から夜の9時半までマウイ島のラハイナに停泊。19世紀までこの町はハワイ王国の首都だったそうで、伝統的な街並みが残っているという。それが今は一大リゾートエリアとなっていて、海沿いにショッピングストリートが延々続いている。

街に上陸するのにナント1000人待ち

マウイ島のリゾートタウン、ラハイナに到着。この日の出港は夜9時半とけっこうゆっくりだ。船のスタッフが口々にラハイナの夜を楽しむでしょう?と言うので、船内レストランの予約も入れなかった。ラハイナってそんなにナイトライフが楽しい町なの?と思ったらそうじゃなかった。要するにここは港に船が着岸せずに、テンダーボートでの乗り降りになるので、時間がかかって予約に遅れる可能性が大いにあるってことだったのだ。

日課となったジム、ジョグ、プール&ジャグジーをすませて、さあお昼でも食べに上陸しようか、とゆっくり目にテンダーボートの受付に行ったら、渡された番号は1000番近い。今ボートに乗っているのは700番台の人たちだというので、げんなり。せいぜい1回50人くらいをボートに乗せて、運んで、降ろして、帰りの人をまた乗せてとするので、すごく時間がかかるのだ。


日向の道を、ずうっと向こうまで大行列なりー

でも行きはまあすぐに乗れたけど、帰りは大変だった。船着場の前の広場に長ーく出来た列に並び、1時間も日陰の無い中立ちっぱなしでヘトヘトになった。さすがのアメリカ人たちも列の前後とのおしゃべりも少なく、ぶすっとしていた。

バニアンツリーの木陰でスピリチュアルなお昼寝

ラハイナの町並みはまるでカリフォルニアのサンタモニカみたいで、ファンシーな軽いノリで楽しかったけど、テンダーボートがこんなに大変とわかっていたら町に出たかどうか。でも陸に上がらなければ、この船ではろくなランチが食べられないし、悩むところだね。


上陸したすぐの所には、ハワイ最大というバニアンツリーが広場全体に広がって、気持ちいい木陰を作っている。私はここで食後のお昼寝をした。いちばん太い幹に寄りかかったら、あっという間に眠ってしまったのだ。ぐっすりと深く寝て、10分くらいでパッチリと目が覚めた。とてもやすまったよ。

ふらっと入ったレストランも、とってもおいしい!

ランチは、海沿いに並ぶレストランの中のひとつで、そんなに高くもなさそうな、Fish Co.に入った。アメリカの魚料理なんて、とあまり期待はしていなかったけれど、海に張り出したテラスがとても気持ちがよさそうだったからね。


カリフォルニアみたいな雰囲気のラハイナの街並み 沖に乗ってきた船が見える

レストランは私たちが入った直後にいっぱいになったけれど、眺望が180度開けた海ぎわの特等席に座ることができた。すっきり晴れ渡った青空と静かな波にきらきら光る青い海を眺め、私たちをここに運んできた巨大なクルーズ船が沖に浮かんでいるのを眺め、涼しい潮風に吹かれる。



食べたのは「クラムチャウダー」「生野菜のサラダ」「魚介類のフライ(イタリアふうに言うとフリット・ミスト)」「Ahi(マグロ)のサンドイッチ」。

これが意外にも、とってもおいしいのだ。特にマグロは味も濃厚だし食感ももちっとしていて感心した。海際のテラス、遠くに浮かぶ船、とここまで気持ちよい舞台が整えば何でも美味しく感じられるのかもしれないけれど、あるいはアメリカの味が単に懐かしいだけかもしれないけれど・・・。フレンチフライにケチャップとマスタードをたっぷりとつけて食べるのもナツカシ楽しかった。

そして、白ワインはソーヴィニオンブラン(Benziger、Sauvignon Blanc、2007年)。Gいわく、こういうときはシャルドネよりもフルーティな白のほうがいいそうで。いいのか悪いのか、1本あっという間に飲んじゃったよ。

ラハイナのギャラリーストリートをぶらぶら

ラハイナのメインストリートの海側にはレストランが並び、その反対側にはギャラリーが並んでいる。ひとつひとつ覗いて帰る中で、Celebrity Fine Artという面白い店を見つけた。

有名ミュージシャン(John Lennon、Miles Davis、Ronnie Wood、Jerry Garcia、Bob Dylan、David Bowie・・・)が手がけた絵やイラスト作品を展示して売っているのだ。マイルスデイビスの絵は、サイケで情熱的だった。ジョンレノンの詩とイラストは、いかにも繊細な感じ。


ミーハーGがこっそり撮った某有名歌手(故人)の作品の写真 抗議が来たらすぐ降ろします。

面白がって色々見ていたら店主らしき人が話しかけてきた。フランス人だけどロンドンのEMIで仕事をしていて、その時にたくさんのミュージシャンと知り合ったんだとか。確かに、この店主といろんなセレブリティが一緒に写っている写真が、店内にたくさん飾ってある。そして、私たちに聞くのだ。「こういうの、日本でも売れると思う?」って。売れるんじゃないの〜? 日本進出なら私に任せて、と言ってくればよかったかな。

ディナーのベジタリアンメニューは柔らかすぎだった

長いテンダーボート待ちの後にやっと船に帰って、ジャグジー→着物に着替え→ショー→ディナー→バーの船の夜が今日も始まる。

どこにも予約を取っていなかったので、メインレストランのリバティに今日も出かける。今までのクルーズシップではディナーの時間は、早目か遅めかあらかじめ決めなくてはならず、テーブルもいつも決まったところに座るんだけど、お腹が空いた時にふらっと行けばいいこの船のシステムは、確かに便利だ。

でもメインレストランのサービスは、他の船のソムリエや給仕に比べたら、格段に雑でいいかげんだった。毎日決まったテーブルについて決まった客の相手をするのなら、チップを弾んでもらおうと張り切るんだろうけど、この船はそうではないからかな。



意外とおいしいと発見したこのレストランで、今日はベジタリアン中心に選ぶ。前菜は「トマトとキューリとピタのサラダ(アラビア風)」「ツナのタルタル(ネギと焼海苔とごま油が使われた日本風)」。「黒豆のポタージュ(ジャマイカ風)」

メインは「ポーク・ロインのロースト(これは普通のアメリカ料理)」と「蒸野菜をパイ皮で包んでインドっぽいハーブのソースを添えたもの(インド風)」。

Gは、肉のステーキやローストなど、いかにもアメリカンなメニューしかおいしくないと不満そうだったけど、私は野菜がたっぷり取れて満足。確かにちょっと柔らかくしすぎだけど、いいじゃない。野菜を食べておけば、体調維持もカンタンだしね。

着物で踊ってピアノを堪能

これで三晩続けて船の中を着物を着て歩いているので、いろいろな人に声をかけられるようになった。たいていは、それ、キモノでしょ? ステキねーという感じだけど、踊りが良かったわーとか言われることもあって恥ずかしかった。この船ではダンスしている人が少ないのに、調子に乗って踊ったりしてたからね。

あるおばあさんに感極まった様子で「You look like a ゲイシャ」と言われた時には、その表情から褒めてくれてるんだなーとわかったので、ありがとう。と笑顔で答えたヨ。


クルーズにはこれ、と持参した舟の模様の博多帯。結び方のDVD持参で〆た、銀座結びで

シャンパンバーで毎晩スタンダードジャズをピアノで弾き語りをしているTaylor Kundolfも、私たちのことを覚えてくれて、通るたびに手を振ってくれる。そうされるとピアノを弾く近くに座って、曲をリクエストしないわけにはいかなくなっちゃうんだけど。

この船には、このテイラーの他にジャズカルテットもいて、音楽は毎晩楽しめた。さすがアメリカの船だ



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