南イタリアでビーチ、温泉+シーフード

浮かんでりゃシアワセ

7.南イタリアでの正しい過ごし方

朝はなるべく早起きして、ビーチチェアはいい場所確保。木陰のチェアは競争率が高いのだ。昼(酒)は軽目にして(=する努力をして)午後は昼寝。日がかげり出す6時ごろに町に出て、ウインドーショッピングをしたり、カクテルを引っ掛けたり。そして夜9時ごろにレストランに出かけてゆっくりとディナー。というイタリア人的休暇の過ごし方をやっと真似できたのが、休暇の最終日だったのが悲しい。
それまでは寝坊して起きたら灼熱地獄だったり、うっかり陽が高い時に出かけて砂漠の行き倒れのようになったり、8時前に夕食を食べに出かけたら1時間半くらい客が他に誰もいなかったり。 行った時がたまたま暑さのピークだったみたいだけど、太陽をうまく避けながら一日を過ごさないと、黒コゲになって疲労困憊してしまう…。



それにしても、他のヨーロッパ人観光客が嬉しそうに日光にカラダをさらすのにはつくづく感心する。何日も連続してビーチチェアに寝転がって過ごして、日よけなんてほんのちょっとで陽にさらされてぐうぐう昼寝しているのに。それでもようやく肌の色がこんがりキツネ色になる程度だからね。私なんて、パラソル越しに帽子やタオルをかぶっていたのに、浜辺にほんの数時間居ただけなのにみるみる黒くなっちゃって、その焼け具合はまるでカメレオンのようだったよ。



日本人にはほとんどお目にかかれず
レストランのシェフで日本に行ったよという人は多かったけど、ポジターノやイスキアで日本人らしき人とすれ違うことはまったくなかった。他のアジア人もアラブ系もアフリカ系もあまり居なくて、周りは白人ばかり。人種ごちゃ混ぜのニューヨークに住んでいると、こういう所にぽつんとアジア人が居るのは、いったいどういう風に思われるのかな?と気になったりもする。
昼のレストランにゲイのカップルが入ってきたら、隣のテーブルの人たちが露骨に嫌な顔をして、ジロジロ見たり、顔をしかめたりしていたことがあった。ゲイのカップルは知らん顔してたけど、アジア人もほんの少し前まではあんな風にされたんだろうか。

忘れられない味(番外編)
カンパリとリモンチェッロのカクテル。
適当に苦くてさっぱりしていて、おいしかった。どうやって作るのか、聞いておけばよかった。家でこの味をもう一度作ろうと、味見しながらちょっとずつ足しているうちに、お約束のように酔っぱらってしまうのだ。




海は冷たーい
わかっていたことではあるんだけど、ヨーロッパの海って冷たすぎて、泳ぐにはあまりよろしくない。おいしい魚介類はたくさん取れるはずなのに、泳いで行ける範囲にはあまり魚は居ず、海草がキレイに茂ったりしているわけでもないので、シュノーケリングやダイビングをしている人もいない。殆どの人はビーチでごろごろしてるだけ。たまに腰ぐらいまで海つかって、ビーチバレーしたりするのがヨーロッパでの海の利用法みたいだ。

イタ飯三昧な毎日を送るために
特に南イタリアはシーフードがおいしいし、パスタもリゾットも大好きだから旅行中はずっとイタ飯を食べていてぜんぜん平気なんだけど、やっぱり帰ってまず食べるのは日本食になる。帰った日の食事は、ネギと揚げと若布の味噌汁と、畳いわしを軽くあぶったのと梅干、玄米ごはん+濃〜い日本茶。むさぼるように食べてお腹にしっくり。カラダ中の細胞がブルブル震えるようだった。イタリア大好きだけど、所詮は日本人、やっぱり日本人ってことよね。
実は今度の旅行には、日本で買ってきたレトルトの玄米発芽ごはんのパックを持って行って、ホテルで朝食にボイルして出してもらったりもした。パックごと煮てねと言ったつもりが、パックを開けて直接お湯で煮てくれたところがご愛嬌。リゾットとおかゆの中間ぐらいのごはんを、朝食のビュッフエの卵料理やサラダと一緒に食べていたよ。

毎日泳いで(浮かんで)、イタ飯食べて、酔っぱらって、私のイタリア休暇旅行は終わってしまった。残り少なくなってきたリモンチェッロとほっぺたに浮かぶしみを見て、「イタリアの名残だなー」としみじみ思う今日この頃だ。


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