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3日目 パレルモ
パレルモで一番のレストランに着物でお出かけ
懐かしのパレルモ、前はレストランに困ったなあ
朝8時にパレルモに到着。テラスで朝ごはんを食べながら、近づいてくるパレルモの港を眺める。パレルモに来るのは2回目だ。最初は1900年代で、パレルモの町の暗さと汚さが印象に残っている。週末はどの店も閉まってしまうのでご飯が食べられず、クッカーニャというレストランに通ったんだった。今もまだあるんだろうか、そしてパレルモの町はあの時と同様、暗くて汚いんだろうか???
上陸前にプールでひと泳ぎ
午前中は船の先端にあるジムに行って簡単に筋トレとストレッチを行う。朝が早いせいかジムはガラガラで気分がいい。そしてジムのワールプールで浮かんだり犬かきをしたりして泳ぎのまね事をする。この船にはプールが二つとジャグジーコーナーが3つもあるのだけど、屋外のプールとジャグジーはいっつも満員だ。ジムのワールプールは、朝早くならすいている時もあるので、そんな時はこうして水泳のまね事をして、遊ぶことができる。
ジャグジーの温度の低さにはだいぶがっかりした。欧米人が冷たい水が平気なのは知っているけど、前に乗ったアメリカの船のミレニアム号のジャグジーは、まだ入れる温度だったけれど、このフォーチュナ号のジャグジーは、水みたいに温度が低いので、とっても私には長くは入れない。そんな中にイタリア人たちは、押し合いへし合いして喜んで入っているんだけどね。
つながらないフォーチュナのネットカフェ
ミレニアム号と同じことを期待してがっかりしたのは、インターネット接続に関してもだ。ミレニアム号では高いけど、部屋からダイアルアップをしたり、船のネットカフェでインターネットに接続することができた。フォーチュナ号にもネットカフェがあるけれど、1分0.5ユーロも取るのに何分かかっても画面は砂時計のままでつながらない。最初の日は日本からのメールが見られなくて、仕事が無くなるーと焦ったけれど、もうしょうがない。港に降りたときに時々、インターネットカフェから接続はしたけれど、もう毎日連絡を取るのはあきらめてしまった。
パレルモのネットカフェ:左とマヨルカのネットカフェ バルセロナでも行った。
ミシュランで一番評価がよかったレストランにお出かけ
昼はタクシーに乗って、フィナーレリグレから電話で予約しておいたレストランに出かける。パレルモにはミシュランの星のレストランは無いので、スプーンの数が一番多いところを選んだ。パレルモでミシュラン高得点、に敬意を表して、キモノで出かける。着物といっても、白地に紫のトンボ模様の綿紅梅の浴衣に、手ぬぐいの半襟をつけて、ピンクの博多の半幅帯を変わりチョウチョ結びにしていったんだけど。私はYahoo!オークションで落としたこの安物の浴衣がけっこう気に入っている。薄くてぺらぺらなので、暑いときに着るのに丁度いいし、色や模様がきれいで、カラフルな地中海の風景に合いそうな気がするから。
以下、Gのレストラン評
ラ・スクデリア La Scuderia
viale del Fante 9, Sicilia tel 091 520323
ミシュランではパレルモに星のレストランはないが、最高点なのはこのラ・スクデリア(スプーン3)。
船着場でタクシーを拾って、モンデッロ海岸へ行こうと必死で誘う運転手をあしらいつつ10分〜15分ほど走った公園の中に店がある。広い庭、長い廊下、高い天井、大きな暖炉、広ーいスペース、大きなテーブル、寝てしまいそうな椅子。年配の落ち着いた男性が上手な英語で過不足ないサービスを行う。さすがスプーン3つの高級店だ。
前菜一皿目 ガンベリーニ(小ぶりの海老)に薄い衣をつけて揚げたもの。もちもちした海老の食感と旨みが素晴らしい。
前菜二皿目 カラマリにカポナータを詰めて輪切りにしたもの。イカはあくまでも柔らかく舌の上でとろけて、野菜と混じり合って絶品の味を作る。
パスタ一皿目 ムール貝とカラスミのリングイネ。ムール貝もカラスミも新鮮で、リングイネは強靭な腰の強さ。
パスタ二皿目 NORMAという名の地元の家庭料理。ナスとリコッタチーズのパッパルデッレ。ほっとする味でおかわりしたくなる。
シシリアらしい料理をということでメインに選んだのが、カジキマグロのグリル。カジキマグロのフィレでリコッタチーズやハーブを包んでロール状にして、パン粉をまぶしてオーブンで焼いたもの。外苑前のトンマジーノ(シシリア料理専門店)のカジキマグロもまあまあだったと記憶しているが、申し訳ないが僕はカジキマグロがこんなにジューシーで味わい深くて美味しいものとは知らなかった。
ワインはTasca D'Almerita Shardonnay 2002。40ユーロだが地元産のワインの中では最も高い。僕が飲んだ白ワインの中で最も上等な味のひとつだ。
薄い塩とオリーブオイルとハーブで立体的な味を作りつつ素材が主役という、美味しいイタリア料理の見本のような料理だ。ワインもサービスもお店の内装も言うことなし。前回パレルモに来たときはこんな素晴らしいレストランに出会わなかったが、シシリアの古都侮りがたし!
(以上、Gのレストラン評)
キモノでパレルモの繁華街を歩き回る
ランチの後は、繁華街を歩き回る。パレルモはすごく暑くて、けっこう汗をかく。前に来たときに泊まったホテル、エ・デ・パルメとレストランクッカーニャを見つけて喜ぶ。どちらも前と変わらぬたたずまいで、でも街は前に来たときよりきれいで明るくなった印象だ。
街ではじろじろ見られたりほめられたり話しかけられたり。色々な目にあいながら船に戻る。
ダンスホールで常連のおじさんのダンスを堪能
テラスで沈む夕日の中で始まった出航を見守って、さあダンスにお出かけだ。いつものとおり、船の中央にあるダンスホールにでかける。私たちはまだまだヘタクソだし、イタリアのフォークダンスみたいな曲にはついていけないんだけど、みんなが踊っているのを見ているだけで楽しい。
中でもひとりで来ているおなじみのおじさんがとってもしゃれたダンスをして上手だ。毎回相手を変えて、自由自在に踊っている。1,2,1,2、の単純なステップなのに、くるくる女の人を回したり、自分の後ろを通したり、いい感じ。早くあんなふうに踊れるようになろうね、G。
この日のキモノ
この旅行の定番ペラペラの綿紅梅の白地に紫のトンボ模様の浴衣に、トンボ模様の手ぬぐいを美容衿に縫いつけた半襟をする。
帯は実家にあったピンクに青のサイケな模様が入った博多帯。半分に折って半幅にして、蝶結びに余ったテをからませて〆る。
夜も同じ格好だったけど、昼のパレルモではこれでもとっても暑かった。
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