最近のトホホホホ…
大人気SATCの4人組

洗面所で学ぶアメリカOLの生態

私は日本での長年のOL生活の習慣が抜けなくて、ランチが終わると化粧ポーチを持って洗面所に行く。ハミガキと化粧直しをするためだ。日本ではその時間の洗面所はOLの溜まり場になっていて、みんなでハブラシを口に突っ込んだままおしゃべりしたり、新しい口紅の色を見せ合ったりしてた。

でも今のアメリカの会社で昼食後にハミガキしてるのは私一人だ。たまに誰かが洗面所に入ってきて私を見ると、ブラッシングしてるんだーとびっくりする。「アジア人は歯が弱いからね」(これホントだそうです)と言い訳するけれど、ちょっぴり恥ずかしい。

だいたいみんな、普段の日はあんまり身なりを構ったりしない。そもそも、肌の色も目の色も髪の色もみんな違うので、厚化粧でいてもスッピンでいても、それも「個性のうち」でまったく目立たない。日本で口紅塗り忘れてたりしたら、すぐに「顔色悪いよー」なんて言われてしまったけど。

洗面所の習慣の違いは他にもある。まず個室を使っている時に、水を流して音を消すことはしない。最初はちょっと恥ずかしかったけど、私も習慣に合わせるようにした。だって「何で2回流すの?」なんて聞かれたらもっと恥ずかしいじゃない。音にこだわらなければ、それはそれで豪快な気分になれて、けっこう気持ちがよかったりして。(ああ、こうやって日本人らしさを失っていくのかしら…)

さすがに、後から洗面所に入ってきた人が個室の中にいる私に向かって、自己紹介して呼びかけたのには驚いた。「ハーイ、ビアよ。誰が入っているのかしら?」なんてね。口ごもりながら返事をすると、「調子はどう?」なんて会話が続いていく。

こういう時は日ごろ頭にためておいた、ちょっとした質問をするいいチャンスだ。「カスタムとハビットってどう違うの?」とか、「(身ぶりで)ネバネバするって英語で何て言うの?」とか、「舌ピアス取って見せて」とかね。一度「セックス・アンド・シティみたいな生活ってホント?って日本人が聞いているんだけど」という話題を持ちかけた時には、「面白い質問だからみんなに聞いてみたら?」と言われて、オールでメールを出してみた。

私の日記兼BBS(No.304)に書き込まれた質問をきっかけに出したこのメールは、会社ですごいウケちゃった。回答は「ホントよ〜」と言うのが圧倒的。「あんなにお金持ちじゃないけど」「毎日ってわけじゃないけど」「潜在的願望ってのも含めて」「あれは結婚前のボクの事さ!」などなど、色んな注釈にも笑えた。ずっこけたのはボス(♂)までが、「自分を例えるとしたら」の質問に「サマンサ!」と書いて送ってきた事。 主役の4人の中でもっとも飛んでるサマンサは、オフィスでは一番人気。リサは真似までしてくれた。(似てた)

ちなみに、アメリカではファイナルシーズンで超盛り上がったセックス・アンド・ザ・シティはこちら。 略してSATCと言うらしい。私にはちょっと危なくて発音できませんが。
英語は簡単で、ストーリーもわかりやすくて、しかもほとんどホントのニューヨークライフを知る事ができる、お役立ちドラマだ。

written by 篠田なぎさ(⇒ プロフィール




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