キモノでトスカーナ+温泉・ビーチ |
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1.フィレンツェのお得ホテル 2.美術館や、2階建て観光バスや、テルメなど 3.フィレンツェと近郊のレストラン |
4.コッレ・ディ・ヴァル・デルサ 5.Toscanaの伊豆、ビアレッジオ |
ホテルのテラスから見えた海上の帆船。どんなお金持ちがどこから来たのかしら…。 |
5.トスカーナの伊豆、ビアレッジオ 行ってみたら部屋はスイートにアップグレードされていた。天蓋つきのベットが二つ並ぶベッドルームと、大きな応接セットがどんとある居間というあまりに広いふた部屋を、もてあまし気味に使った。 実際は列車に乗り遅れて予約していたレストランに行けなかったり、行っても頼んだものは二人でシェアして食べて大した支払いにならなかったりしたんだけど。 本当はミシュランの二つ星で、しかもイタリアのグルメ雑誌ガンベロロッソで最高位にランクされているという、ガンベロロッソというレストランに行きたかったんだけど。日本から直接電話をしても、ホテルから頼んでもらっても、私たちが滞在している3日間は、ランチもディナーもぜーんぶ他の予約でいっぱいとの事で、キャンセル待ちも受け付けてもらえず、行くことができなかった。 海の家とホテル街の間は長いプロムナードになっていて、カフェやレストラン、ブティックが並んでいる。朝はここに朝市が立ったり、夜はバンドや大道芸人が出たりする。昼は少なめに、夜はぎっしりと、避暑に来た人たちがいつもここをそぞろ歩いている。 こんなプロムナードが海岸沿いに延々と3kmも続くのだ。ちょっと行けば隣の街で、そこも似たような構成だ。隣の町のフォルテ・デイ・マルミはビアレッジオの人に言わせれば、ミラノやアメリカ、ロシアから金持ちがやって来て何もかも高い所、なんだそうだけど。 確かにフォルテ・デイ・マルミのレストランロレンツオは、ビアレッジオの老人が集ったり子供がギャーギャー言ったりしている庶民的なレストランと違って、レストランの内装は豪華で、スタッフはみな慇懃無礼な雰囲気だったな。お料理はとっても美味しかったけど、値段もけっこうなものだった。 日なたは暑いけれども日陰に入って風に当たれば涼しくって、夜は海からの風がさらに気持ちいい。だからイタリア人たちは昼間はビーチで寝ていて、日が暮れる頃からやっと活動開始、という感じになるのだ。だから夜中の12時でもプロムナードは人でぎっしりで、小さな子供たちもちゃんと起きている。海岸で子供たちが夜中の12時過ぎにサッ カーをやっているのを見たのはさすがにびっくりしたけれど。 公園は松やポプラの木が茂って林のようになっていて、ずうっと日陰が続いている。日なたはカンカン照りのときもここは気持ちよく風が吹いていて、強い日差しを浴びることも無い。こちらもたくさんの人が散歩したり自転車で通ったりしていて、道の両側には屋台も出ている。ここで一袋10ユーロでポルチーニを買ったんだけど、大きくて香りが強くて、ホテルの部屋でぷんぷんと匂った。 イタリア人たちは、海辺や、林の中や、レストランやバーで、ゆっくりと豪快に気持ちよさそうに過ごしているように見えた。海辺にたくさん並んでいるレストランはどこも魚介のメニューが多くて、頼むと大皿に山盛りになった魚介類のフライやグリルが出てくる。イワシ、イカの耳やゲソ、小さなタコ、そして大小さまざまのエビ。みんなそれをモリモリと食べている。あんなにたくさん、魚介類ばっかり食べて、飽きないのかしら?と日本人の私が心配になっちゃうくらいだ。 Gのレストラン評 ロマーノ(★) ヴイアレッジオ最初のディナーに行く。ひどく混雑していて、子供連れが多くてファミレスみたいだし、サービスの人たちもせかせか動き回って、星がついているとは思えない雰囲気だ。プロセッコが振舞われ、これをちびちびやりながら注文を考える。 Gのレストラン評 ミラージュ(スプーン2) この日は電車で1時間南に下り、海辺の街チェチナCecinaにあるScacciapensieri(★)で海を眺めながらランチを楽しむというゴージャスな企画を立てていた。 しかし、ちょっとしたアクシデントがあって予定の電車に乗り遅れた。田舎の路線なので次の電車だとCecinaに着くのが2時間遅れる。タクシーで行くとレストランに払う値段より高くなってしまう。というわけで断念。食い散らかしに関しては綿密に計画して着実に実行するのが身上なのに、不覚としか言いようがない。 Gのレストラン評 イル・ポルト(スプーン2) ディナーに港のそばのイル・ポルト(ここもスプーン2)に行く。2階建ての広い店がほぼ満員になるほど繁盛している。予約のない客は次々に断られている。忙しい割に人が足りておらず、スタフ数名が走り回ってサービスしている。昨夜のロマーノと言い、8月の海辺のリゾートは仕方ないのかもしれないが、稼ぎ時なのだし臨時雇いでスタッフを増やしてはどうか。夏休みだし学生を使うとか。 Gのレストラン評 ダ・ジョルジオ(スプーン1つ) 入り口に仕入れてきたイワシだのスカンピだのイカだのが雑然と置かれ、壁一面にあまり統一感のない様々な絵画や写真が飾られ、客席は満員、蝶ネクタイのサービスの男性が3人。これこそ地元のトラットリアという感じ。 料理はシンプルだが結構うまい。他の客が豪快に飲んだり食べたりしているのを見ているだけでも気分がよい。旅行先でふらっと入るには最高の雰囲気だ。ヴィアレッジオ4軒目で格はいちばん低いが、いちばん気に入った。 Gのレストラン評 ロレンツォ(★) ディナーに、予め予約していたタクシーで30分ほどのフォルテ・デ・マルミという街のロレンツォ(★)に行く。この街もヴィアレッジオ同様海沿いのリゾートだが、同じ星ひとつでもヴィアレッジオのロマーノよりも内装も店員も客も高級感が漂う気がする。後で聞くとここフォルテ・デ・マルミはイタリア北部やアメリカやロシアからお金持ちが集まる高級リゾートなのだそうだ。 料理は前菜が「魚のクリームコロッケと小エビのフライ」「ゆでた小イカ」「ゆでたエビのトマトソース」「魚介と白インゲン豆と麦のスープ」。4品とも火加減が絶妙で味も繊細で日本人にとってもすごく美味く感じられる。 私たちはほんの3日しかこのヴィアレッジオには居なかったけど、イタリア人やほかの避暑客たちは1ヶ月近くもここに滞在する。子供の頃からずうっと、毎年毎夏、毎日毎日、昼間はビーチで昼寝、日が暮れるころにやっと起き出して、海岸沿いの商店街をそぞろ歩き、という生活をしているんだろうなあ。 |
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