クルーズ大好き! だからたまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい! コスタ・ビクトリアで南スペイン、ポルトガルまで行った地中海クルーズの旅行記です。


5日目 リスボンで★を食す

リスボンテージョ川の吊り橋をくぐる船

ギリギリの高さでくぐる2278mの吊り橋。リスボンのテージョ川の入り口だ。

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リスボンではランチも買い物もしたい!

リスボンは以前旅行で来たことがあるので、おいしい物が色々あることは実地に体験済み。オプショナルツアーには申し込まずに、自分達で動くことにしている。朝から夕方までの比較的ゆっくりした滞在だけれど、ランチはもちろん、スーパーマーケットに行ってみたいし、酒屋で大好きなポルトワインも買って帰りたいしと、やりたいことはたくさんあるので大忙しになりそう。

日よけの帽子にサングラス、ショルダーバッグを袖で押さえて、さあリスボンへ上陸だ!

スプーンふたつの店か、星ひとつの店か

リスボンに到着する前から、Gはミシュランのひとつ星のレストランに行くか、地元の伝統料理を食べさせる気軽なバーに行くかで大いに悩んでいる。前に滞在した時にはその星のレストランはまだ無く、新しい店なので評判もよくわからない。とりあえず店の前まで行ってみようか、とミシュランの地図を頼りに歩き出す。

まずはスプーンふたつの地元料理の店の前に行く。店構えも伝統的な感じで、外に出ているメニューの値段も高くない。こっちでもいいんじゃないの?と言いつつ、近くにあるからとひとつ星のレストランのイレブンを目指して歩きだす。

行ってみてわかったんだけど、イレブンは芝生で覆われた小高い丘の上にあって、そこに行くまでは日なたの坂道を延々登らなくてはならない。店の前まで辿り着いた時には、暑くてハラペコでぐったりで、店の前に出ているメニューは微妙に高かったけど、ま、ここでいっかと入ってしまった。まんまとしてやられたよ。

以下、Gのレストラン評

イレブン Eleven

Rua Marques de Fronteira
21 386 22 11

ポルトガルの料理はとても美味しい。5年前に行った南部の海辺のレストラン「ヴィラ・ジョヤ」のことは今でも忘れられない。そのときポルトガルには★のレストランがヴィラ・ジョヤ1軒しかなかったのだが、その後リスボンのレストランが★を取ったようだ。ぜひ行かねばなるまい。

地下鉄の駅を降りてほど近く、エドゥアルド7世公園の北側に接する小高い丘の上にひと際目立つ赤くて大きな建物がある。これが★1『イレブン』である。中に入ると、大きな窓からダウンタウンとテージョ川を見渡すことができる。景色の素晴らしさに食べる前から盛り上がる。



食前酒はポルトの白。5年前に覚えたことだが、ポルトガルに来たらこれ飲まなきゃ。食事は2種類あるコースのうち皿数のすくないほうを頼む。ワインはグラスで、ドウロDouroの白とアレンテージョAlentejoの赤。さていよいよ料理だ。

アミューズは「キノコのムース、クスクス、パイ」「エンドウ豆のクリームスープ、エビ入り」「イワシのテリーヌ、サラダ」。ポルトガルと言ったらイワシの塩焼きだが、そのイワシを上品に美味しく仕上げてくれて感動する。

「根菜のクリームスープ、ラビオリ」が舌を落ち着かせてくれる。

メインは2人で魚と肉を選んでシェアする作戦。 「3種類の白身魚を焦げ目がつくようにローストしたもの、エビカニ系ソース、ホウレン草のムース」は焦げ目の苦味が素晴らしい。こんな苦味を活かす西洋料理ってめずらしいのではないだろうか。

「豚の肩肉を柔らかく茹でたもの、ビーツのソース」は豚とビーツの相性の良さに驚く。

すべての料理を通じて油と塩をほとんど感じない、優しくて上品でまるで一流の日本料理のようだ。そのせいか満腹感がなく、チーズのワゴンから2人とも3種類ずつ食べてしまい、デザート2種(キウイとレモンのシャーベット、イチゴのケーキ)まで完食してしまった。

Elevenという名前の由来を聞くと、11人の出資者で始めたことと、その11人の国籍が多彩なためにいつも英語で話していたから、とのことであった。開店は2004年。旨いもの好きの人は、リスボンに行く機会があったら絶対に行くべきである。ポルトガルの人が作る料理は日本人にとって最高の西洋料理かもしれない。

スーパーマーケットで魚の豊富さに驚く

お土産のお菓子を買いに寄ったスーパーマーケットでは、陳列されている魚の種類と量の多さに驚く。日本人は自分達が世界でも魚好きだと思っているけれど、日本の都心のデパートやスーパーでは、こんなにたくさんは売っていない。ワインも安いし、うらやましい食リッチさだ。ここでチーズをたくさん買ってしまった。お土産にもしたけれど、とっても評判よかった。

ランチに時間をかけ、スーパーやデパートでちょっと買い物していたら、あっというまに時間が過ぎてしまった。地下鉄に乗って大急ぎでシャトルバスの集合場所に戻る。

Gが地下鉄の自動改札から出られなくなってしまい、改札のこっちと向こうでうろうろしていたら、私は「写真を撮らせて!」というおじちゃんおばちゃんたちに捕まってポーズを取らされたりして、困ってたのに笑ってしまった。次は三味線持参で地下鉄の構内で、前にお皿でも置いてパフォーマンスしてみるかな。

前来た時に乗った懐かしのチンチン電車。狭ーいリスボンの路地にすいすいと入って行く。

ぎりぎりセーフだったけれど、30分以上遅れた人たちも!

混み混みのシャトルバスでやっと船に帰ってきたら、恒例の名前の呼び出しの全船放送がかかっている。帰船時間を過ぎても帰ってこない人たちをこうして呼び出して確認しているのだ。それを乗船している人たちが、デッキの上から今か今かと待っている。今日は赤ちゃんもいるファミリー6人組が30分以上の大幅遅刻で、船のデックにいる人たちが拍手で迎えてた。船はちゃんと待っていてくれたけど、どのくらいが限界なんだろうか。挑戦してみたい気もするけど、ちょっとリスキーかな。

下から見上げる吊り橋に感動

さていよいよ出航だ。船はリスボンのテージョ川にかかる2278mの大きなつり橋(4月25日橋)の下をくぐる。下から見上げるつり橋では、上の段を車が、下の段を電車が通っている。船の煙突が橋の下ぎりぎりを通過していく。広い広い川の両岸には、大航海時代をしのばせる大きなモニュメントやキリスト像が建っている。

飛行機でやってきた時には見られなかった風景に見送られて出発するのは、とってもいい気分だった。

旅も半分が過ぎ、左舷に陸が見えるようになる

リスボンを出た後は、船は西から東に向かって進むので、これからは左舷にある私達の部屋の窓から、ずっと陸地が見えるようになる。

ああ、いよいよ旅も後半なんだな、と夕日が堕ちてだんだん見えなくなっていく海岸線を、ベットに寝転がっていつまでもぼけっと見ていた。そしてそのまま眠ってしまったので、ディナーもパス、ダンスもパス。夜が楽しめなかったのは惜しいけど、体調維持のためにはとても良かったみたい。



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