たまにしか行かれないクルーズ旅行はとことん楽しみたい! MSCディビーナで行ったアドリア海ーエーゲ海クルーズの旅行記です。


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3日目 カタコロンの偽フォーマルナイト

この日の予定
ギリシャのカタコロンに8時から13時まで停泊。陸地でのランチが楽しめない早い時間の出発だ。ここからオリンピック発祥の地オリンピアに行くツアーが多いけれど、暑くて疲れるだけのようなので、街をぶらぶらすることにする。

早くも時差ボケ解消

船で迎える2回目の朝の目覚めは、時差ぼけも吹っ飛ぶ7時過ぎだった。船は朝の4時くらいからギリシャの島影を見ながら進んでいたはずだったのに、何も見ずにぐっすり眠っていた。

部屋の窓から、ホランドアメリカのノーンダムとシーンボーンオデッセイが見えた。どちらもMSCよりずっと高いクルーズ船だからか、街に近い便利な所に停泊している。我らがMSCディビーナは、港の一番奥の埠頭にお尻をはみ出すようにしてやっと停泊している。


左:部屋の窓から見る高級船たち 右:埠頭の端のディビーナ

街に行くにはここから延々と日照りの埠頭を歩くのねと覚悟を決めた。船の前から出る楽ちんエクスカ―ジョンに申し込まなかったのだから、自力で動くしかない。カタコロンのエクスカ―ジョンは、オリンピック発祥の地オリンピアを訪ねるのが主なコースだ。だけどカタコロンからオリンピアがそう近いわけではなく、バスで延々行って帰ってくると聞いて申し込まなかった。遺跡ツアーは影もないアップダウンを延々歩くということは、ポンペイツアーで経験済みだ。それより涼しい所でおいしいものを食べて、だらだらしていたいのだ。

カタコロンの街散歩

カタコロンでは12時半帰船で1時出航なので、街でお昼を食べる時間はない。でも初めて来たギリシャだから、とにかく街に行ってみようと日照りの埠頭を歩き始めた。港によっては船を降りたすぐの所に屋台やらマーケットやらたくさん出ているけれども、カタコロンはそれはできないみたいで、だだっ広い日照りの埠頭には何もない。

でも港のゲートを出ると、そこは土産物屋やカフェがぎっしりと並ぶ、いわゆるクルーズポート繁華街だった。馬車の停留所があり、レンタルバイクやレンタカーの店もあった。なるほど、高いエクスカ―ジョンに申し込まずに、自分で車やバイクを借りて好きな遺跡に行くこともできるのね。自転車があれば借りてみたかったけど、それは無かった。残念。


そのショッピングストリートをとにかく歩いてみる。ニュースでは、ギリシャという国では人は働かないし、国は財政破たんだとよく聞くけれども、そんなことは無かった。ギリシャ人は熱心に、道の両側から呼びかけて来たよ。ちょっと言葉を交わしただけで、すぐに言葉を判断して、各国語を使い分けて流暢に土産物の説明をしてくれる。カタコロンのギリシャ人の英語は、昨日のバーリの人たちの英語よりずっと上手で自然だった。商売で必要だからこそ上達するんだろうなあ。大切なことだ。


古代ギリシャ時代の楽器やおもちゃの美術館があると看板が出ていたので、そこまで行って引き返してきた。その小さな美術館に展示してあるのはみんなコピーでもちろん本物ではない。コピーだからこそ触ることができるし、演奏しているビデオを見るのは面白かった。

ランチはヨットクラブのデッキで

暑い中歩き回ってお腹が空いたので、18階のヨットクラブ専用のプールエリアでお昼を食べる。ランチタイムにはサラダやハンバーガーやパスタのビュッフェになって、バーカウンターで好きな飲み物を注文できる。真夏のギリシャの日差しはとても強かったけれども、影があれば風が通って気持ちがいい。冷たいビールがどんどん飲みたくなっちゃう危険な場所だ。


日差しが強すぎて入れないジャグジーとプール

午後は思い切り部屋やラウンジでダラダラする。こんなにかんかん照りでなければ、ジャグジーにでもつかりながら本を読みたいところなんだけど。

ディビーナにはジャグジーやプールがたくさんあるけど、日影になるものがひとつもない。写真のインドアプールでさえ早朝に少し影ができるくらい。目も開けていられないような強い日差しにさらされるのだ。さすがのプール好きの私もこのクルーズではあんまり泳がなかった。

この前来た冬は寒すぎて、夏は暑すぎてジャグジーに入れないなんて、残念無念。

フォーマルナイトはちっともフォーマルではなかった

この日はフォーマルナイトで、私もGも着物を着たんだけれど、MSCでは男性は特にカジュアルな人が多くて、目立ってしまった。前回乗った時はみんなおしゃれしていたけれども、クリスマス+お正月の時期で特別だったのかもしれない。

セットの前で写真を撮ってもらっていたら、周りに人が集まってくる。プロのカメラマンに並んでみんなで私たちの写真を撮ろうとするので、カメラマンが「1枚5ユーロのチケットを買ってください!」なんて言って、けん制してくれた。
自分たちのカメラでの写真もたくさん撮ったよ。この人たちも、男性はノータイ。

シアターのショーとダンスコンテスト

この日は夜11時半から乗客が出場するダンスコンテストがあるので、それに合わせて夕食も遅めにする。夕食の前にふらっと行ったシアターでは、スペシャルゲストのピアニストとテノール歌手が、有名なイタリアオペラのトリビュートをやっていて、なかなかよかった。

イタリア人のオペラへの反応はすごくて、観客はスタンディングオベーションでブラボーも連発。自国の文化が好きで誇りを持っているんだなあと思ったよ。日本人は雅楽や邦楽にこんな反応はしないよね、残念。


オペラでほぼ総立ちのお客さん(左)と遠目に見たダンスコンテスト(右)

楽しみにしていたダンスコンテストは、私たちが行った時には会場がもうぎっちり満員で、遠くからかろうじて眺めることができた。去年乗ったセレブリティのダンスコンテストは、冗談連発でとっても面白かったけど、ディビーナは司会が5か国語で進行するので、まだるっこしいしよく聞き取れない。

それでも5組が出場したダンスコンテストは、カップルそれぞれに個性があって、感心した。私たちもあんな風に踊れたらどんなに楽しいかしら、とGを振り向いたら、ほとんど半眼で寝ていました。まったく…。



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