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サンクト・ペテルブルグで自由行動
このクルーズではロシアのサンクト・ペテルブルグに一泊する。
ロシアのお決まりで、船からのツアーに参加するならビザ不要だけれど、個人行動をするならビザの手配が必要だ。(2019年8月現在)
このビザの取得がなかなか手強いと聞いていた。
ならば取ってみようじゃないの。
実際は日本でビザを取るよりも、ロシアの港から出る方がずっと大変だったんだけれど。。。
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バウチャーとビザは簡単に取得。難関は港から出るとき。
[ロシアの夜明け]
(ロシアのビザの制度はどんどん変わっているので、あくまでご参考程度に。)
この時は日本人は、ロシア政府公認の旅行業者やホテル発行のバウチャーを添えて、在日ロシア大使館にツーリストビザの発行を申請する必要があった。
バウチャーはオンラインで簡単に取れたし、VISA もきっちり2週間で発行された。
サンクト・ペテルブルグには2日滞在するので、両日とも使えるマルチのピザだ。
[隣の船の隣にあるロシア入国審査所へ。そこまでも、そこでも、そこからも、長かった。]
サンクト・ペテルブルグ到着の朝は、朝ごはんを簡単に済ませ、早めの下船を試みる。
入国審査は、船からのエクスカーションに行く人達で少し列ができていたけれど、スムーズに動いている。
いよいよ私たちの番だ。
ところが私たちだけ、ロシアの入国審査官はなかなか通してくれない。
どうやら新米さんばかりで、初めてマルチのビザを見るようだ。
ベテランのオフィサーのところまで質問に行ったり、大声で通訳を呼んで、今晩の宿泊先を尋ねたり。。。
何で私達だけ止められるのか。。。
20分もかかっただろうか。
後ろに並んで待つ人たちの、冷たい視線を感じる。
やっとハンコをもらって外に出る。
やれやれ。
冷や汗をびっしょりかいた。
出たところは小さなショッピングセンターのようになっていて、タクシーを頼むカウンターもあった。
値段を聞いてびっくり。
港と街との往復で、5000ルーブルもかかると言うではないか。
それってほとんど1万円だ。
仕方なく、両替して持ってきたルーブル紙幣をほぼ使い果たし、サンクト・ペテルブルグの中心街ネフスキー通りの終点、モスクワ駅まで送ってもらった。
[写真やテレビでよく見ていた、街の中心街にやってきた。やれやれ。]
帰りは夕方に、エルミタージュ美術館の脇まで迎えに来てもらうことにする。
待合わせの時間と場所は、クルーズターミナルのカウンターのお兄さんが通訳してくれた。
その港公認タクシーの運転手さんは、英語が全く話せないのだ。
何か言いかけると、翻訳アプリの入っているスマホを出して、ここに喋ってくれという。
「途中で降りたいので、この辺で降ろしてください」と言うも、翻訳できたんだかどうだか。
あっという間にその場所は通り過ぎてしまった。
ちなみに、二日目のロシアの Uber ヤンデックスの運転手さんは、ちゃんと理解して途中で降ろしてくれました。
一日目はガイドさんとエルミタージュ美術館ツアー
なんとかモスクワ駅前に降り立った。
サンクト・ペテルブルグにあるのに、モスクワ駅という名前なのは、ここから出る列車の終点が駅名になっているからだ。
(>>この本「サンクト・ペテルブルグ―よみがえった幻想都市」の受け売りです。)
そこから、ガイドさんとの待ち合わせのエルミタージュ美術館まで、てくてく。
3.5キロの、お散歩の開始だ!
駅前広場や大通りは、人や車でいっぱい。
かつては、ここを豪華な馬車が行き来してたのかな、と思いを巡らせる。
小町文雄先生の「蘇った幻想都市サンクト・ペテルブルグ」 を読みながら歩き、途中で渡るアニチコフ橋や、通りに並ぶカザン聖堂や、エカテリーナの銅像の由来と歴史を教わる。
そしてついに見えてきた。エルミタージュ美術館だ!
ここでガイドのキセニアさんと落ち合う。
WhatsAppで写真をやりとりしていたので、待ち合わせもスムーズ。
上智大学にも留学していたという、才媛のロシア美女だ。
私達を連れて、長い髪をなびかせてピンヒールで美術館を闊歩。
かっこよかったです。
キセニアさんには、美術館のチケットの事前取得を頼んでいた。
一般とは別の入口から入れるのだけれども、こちらも1時間待ちぐらいの長い行列。(一般の入り口は5時間ぐらい待つそうだ)
待っている間に、キセニアさんのファミリーの話や、日本での勉強について。今のお仕事やロシアの若者の生活などなど、いろんな話を聞くことができて楽しかった。
エルミタージュ美術館では、美術品よりはロシア皇帝ファミリーの暮らしぶりを拝見したい、とリクエストしていた。
そう。池田理代子の漫画で呼んだ、女帝エカテリーナの気分に浸りたかったのです。
広い宮殿の中を、あちこち歩き回る。
宮殿内には壁という壁に所狭しと絵画が飾ってある。
カバーもなく日ざらしなので、だいぶ色褪せているのだけれど。
ピカピカキラキラでゴージャスな大広間はもちろん、皇帝ファミリーそれぞれの寝室や居室や、実際に使われていたというそりも見る。
寒いサンクトペテルブルグでは、移動には馬車ではなくそりを使っていたのね。
もちろん、ポチョムキンがエカテリーナに贈ったという時計も、世界各国のスマホ越しに見物。
エカテリーナ様、死ぬまで若い恋人がたくさんいたそうです。
美術品や展示品のあまりの量と宮殿の広さに、圧倒され、ぼうっとなってくる。
ヨーロッパに追いつけ追い越せとかき集めた美術品と、それを展示する広大な宮殿を、足を棒にして歩き回って、実感することができた。
カラダと気持ちは満腹以上になったけど、お腹はどんどんすいてくる。 さあ、ランチに行きましょう!
ローカルフードを食べたいとリクエストして、昔のロシアの家庭を再現したという「カチューシャ」へ。
ピロシキ、ボルシチ、ニシンの酢漬けと野菜のサラダ、ビーフストロガノフなどなどを食す。
今まで行った北欧のレストラン同様、酸味がほどよく効いたあっさりした味付けで野菜も多く、彩りがきれい。ペロリと平らげた。
キセニアさんには、野菜や魚を売っているスーパーマーケットや、翌日のランチにおすすめのレストランやカフェも教えてもらう。
翌日乗るリバークルーズのチケットも手配してくれた。
親切でとても感じの良いお嬢さんだった。
二日目は、自力でタクシーや船に乗る
前日はガイドさんに付いて歩いて、サンクト・ペテルブルグの様子もだいぶ分かった(つもり)。
二日目はベテランらしく、ヤンデックス(ウーバーのロシア版)で移動することにする。
ヤンデックスのタクシーは、港のゲートの外までしか来てくれない。
なので船の前にずらりと並ぶツアーのバスの脇を通って、港のゲートまで歩く。
影もない日ざらしの道を、てくてく、てくてく、てくてく、てくてく。。。
大型船が3隻も4隻も並ぶ広大なターミナルだ。
コスタマジカはその3番目ぐらいの所に停泊していたので、歩く距離も長かった。
15分ぐらいも歩いただろうか。
これが日本の夏だったら、熱中症で倒れているところだけれど、幸い朝の気温は18℃。
風もあるので、薄くて軽めのダウンジャケットを羽織るぐらいでちょうどいい。
なんという涼しい夏。うらやましい。
やっとゲートの出口に到着。
そこでヤンデックスのアプリを立ち上げて、半信半疑でタクシーを呼んだ。
5分ほど待つと、どこからともなく車が現れた。
このアプリにはクレジットカードの登録が出来なかったので、現金払いを選択。
ロシアでクレジットカードは使わない方がいいんだって、とクルーにも言われていたので、こちらの方が安心と思う。
でもロシアルーブルへの現金の両替のレートは、とても高いのだけどね。
ヤンデックスのお値段は、港の公認タクシーの1/10とは言わないけれど、1/8ぐらいだった。港のゲートまで歩く根性と現金があれば、ヤンデックスはお勧めです。
車の運転は、行きも帰りも急カーブを切ったり警笛を鳴らしたり、けっこう乱暴だった。
午前中のうちに、前日行かなかった辺りをうろうろし、11時半からは運河クルーズに乗船。
スピーカーから流れる解説がロシア語で、英語の解説はイヤホンから出てくるのだけれど、なんだかよく分からず。
オーシャンクルーズ同様、ただぼけっとしているだけのクルーズになってしまった。
その後、ネフスキー大通りに面した見晴らしの良いお店で、ゆっくりランチ。
血の池教会(修復中)など見学してお散歩。ヤンデックスを呼んで港まで帰った。
けっきょく、ツアーが安心でお得かな
[サンクトペテルブルグを作ったピョートル大帝の像 ツアーなら必ず行くよね。]
一大決心をしてバウチャーを取り寄せビザを取り、奮発してガイドさんまで頼んで個人で歩いたサンクト・ペテルブルク。
とても楽しい経験はできたけれど、お金はものすごくかかった。
船からのツアーなら、ビザ取得不要で40ユーロぐらいから街歩きができる。
エルミタージュ美術館に行くツアーも、バレエを鑑賞できるツアーもある。
港から出る交通費も、ガイド代も、全部付いての値段なのだ。
食事付きを選べば、高いレートの両替だって、しなくていい。
なんて、安心。なんて、リーズナブル。
じゃあ次回サンクト・ペテルブルグに行く時、 ツアーだけにする?
と自問すると、うーん。。。
街を自由に歩く自由な気分は捨てがたいし、味わったハラハラドキドキも、過ぎてしまえばいい思い出だ。
やっぱりもう一度ビザを取って行こうかな。
今回の旅行の参考書はこちら。
池田理代子の大河漫画「エカテリーナ」、とってもわかりやすくて面白かったです。
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翻訳系リサーチャー。夫のGはへろへろサラリーマン。 たまにしか行かれないクルーズ旅行も、30回を越えました。 このサイトについて
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